ツルニンジン(蔓人参)…2013・10・20
2013年 10月 20日
ツル性の多年草で、長さ2~3mほどで、茎の先の方に、広鐘型の花を吊り下げます。
花冠は、径2~3cmほどで、花冠の先は5裂します。
外側は淡黄緑色で、内側は濃紅紫色を帯びます。
葉は変異が多く、長さ3~8cmの卵状楕円形で葉先は三角形状、枝先では普通4枚の葉を輪生状(偽輪生)につけます。
この4枚の葉の大きさが違うのが特徴で、慣れると葉だけで判ります。葉は普通全縁(葉の縁のギザギザがない)。地下に倒卵状紡錘型の太い塊根があります。
肥厚した塊根を、古くから薬用や強壮に用いるチョウセンニンジンにたとえて「ニンジン」です。
秋に採取した塊根を輪切りにして天日乾燥させたものが生薬「羊乳(ようにゅう)」で、煎じたものに滋養強壮、健胃、制癌作用、痰切りや去痰(きょたん)などの効能があるとされています。
日本各地から北東アジアに分布しますが この30年ほどの間に個体数を大きく減らしていて、現在では、限られた場所に少ない個体数しか確認できていません。
春の若芽や若葉を塩で軽く茹でて水にさらし、ゴマあえなどにして食用にします。
太い塊根も、輪切りにして水にさらし、テンプラなどにします。