ナンテンの中に赤い薔薇の花…2013.12.16
2013年 12月 16日
ナンテンー南天―難転ー福となす縁起木で詳しく調べました。
南天はメギ科ナンテン属の常緑低木で、日本や中国などでよく見られる植物です。
この南天、中国では古来、「南天燭」「南天竹」などの名前で呼ばれており、日本名の「ナンテン」は中国での名称を簡略化したもの。
日本ではナンテンが「難転」~難を転じて福となす~に通じることから、縁起木として愛されてきました。戦国時代には、武士の鎧びつ[鎧を入れておくふた付きの箱]に南天の葉を収め、出陣の折りには枝を床にさし、勝利を祈りました。
正月の掛け軸には水仙と南天を描いた「天仙図」が縁起物として好まれたようです。
初節句や七五三など、お祝い事に南天の葉を添えて食べるお赤飯。
赤い色は厄除けの力があると信じられ、江戸後期から慶事に用いました。
南天の葉には「ナンニジン」という成分が含まれており、お赤飯の熱と水分により「チアン水素」を発生させます。このチアン水素にお赤飯の腐敗を抑える作用があるらしい。
お赤飯に南天の葉。先人の知恵がつまった日本ならではの美しい習慣です。